永井ギャラクシー つくる部

関西を拠点とするウェブ制作チーム。あらゆる“つくる”にまつわる日記。つくる部部長(つ部長)が担当します。好きな時に更新します♪

Mastodonをやってみた理由 ──そこには『黎明期』というものがあるらしい──

こんにちは!せ部長です。

前回マストドンについて書きましたが、今回も書きます。
今回は、なぜマストドンやってみようと思ったかについて書こうと思います。

フリーランス向けのSNSを作ろうと思っていた

一番大きな理由はこれです。
実はマストドンが流行する前、去年の6月頃から、フリーランスなどの個人で活動してる人向けのSNS作ろうという構想がありました。

散歩しながら、どんなコンセプトにしようか、どんな機能をつけようか、たくさんブレストをしました。自分たち発案の初めての企画なので、かなり楽しかったです。

しかしつ部長は今までフロントエンド中心にやってきたので、まずバックエンド側の勉強をするところから始める必要がありました。ということで、土日を使ってコツコツRuby on Railsを勉強しつつ、途中、繫忙期も乗り越えつつ、タイムラインや投稿の機能を作っていました。

そんなある日、いつものようにはてなホットエントリを眺めていたら、Mastodonの記事がいくつもあがっているではありませんか。内心焦りました。しかしいくつか否定的な記事があったので、それを見てやり過ごそうとしていました。

ところが!!否定的な記事を書いていた方がそれを撤回する主旨の記事を書かれたのです。

本の虫: ここらでもう一度マストドンについて語っておくか

これはヤバいなと。

そして次にこの記事がダメ押しになりました。

マストドンと北朝鮮危機にみるインターネットの本質的価値 - さくらインターネット創業日記

いつもサーバーを使わせていただいてる憧れの企業のひとつ、さくらインターネットの社長さんが、とても思い入れを感じる記事を書いておられるではありませんか。技術的な内容は全くわかりませんが、ともかく想いのようなものを受け取りました。

これは・・・、乗っかるしかないのではないか。そう思いました。そして途中までSNSを作りかけているつ部長におそるおそる「Mastodon、検討してみる?」と言いました。

習得中の言語でできていた

Mastodonへの変更を提案したとき、もちろんつ部長は戸惑っていました。実際手を動かして作っていたのはつ部長ですから。

私もけっこう言い回しに気を付けつつ切り出しました。先ほどの記事を共有したり、他にも聞きかじったことを伝えたり・・・。
その中でも決め手になったのは、マストドンRuby on Railsでできているということでした。

それならば、つ部長が今まで作ったものも、どこかで応用できるかもしれない。何よりRails を引き続き勉強できるのではないか。そういうことで、マストドンをやってみることになりました。そしてこれは結果的に正解でした。

Mastodonオープンソースソフトウェアなので、その気になれば機能を拡張したりできます。なので、マストドンの中には、マストドンの改造や機能拡張を試みる方がたくさんおられます。例えるなら、住みながら増築する家みたいな感じでしょうか。

そしてみなさん技術が好きな方が多いので、困ったときにアドバイスがもらえることもあります。先日もバージョンアップでつまづいてたら、いろんな方がアドバイスをくださいました。私は技術わかりませんが、横から見ていてなんだか楽しかったです。

つ部長本人も、何もないところで勉強するより、マストドンという課題に沿って勉強でき、他のみなさんと会話しながら作業できるのはとても励みになるし効率が良いと言っています。

前回の記事を書いたとき、私はまだこのようなことに気づいておらず、テーマ性やコンセプトについて書きました。しかしそれが全てではありませんでした。マストドンはいろんな楽しみ方があって、ある人たちにとっては技術の実験室なのかもしれないと思いました(むしろ技術的にできることが増えれば、他のことはその後についてくるのかもしれない)。

実際にはRailsに限らず、いろんな技術を使っていろんなことができるようですが、ともかくRailsでできていなかったらマストドンをあきらめていたかもしれません。

インスタンスを立ててるうちに勉強になること、立てた後に実験できること、いろいろあるようなので、興味のある方はぜひMastodonやってみてはいかがでしょうか。

『分散型』というコンセプトが素敵すぎる

この世界に詳しい人にとって分散型SNSというのは特に新しいものではないようです。GNU socialというものもあるらしい。でも私は知らなかったので、とても素敵だなと思いました。

 この分散型とは、あらゆる場所にインスタンスがあり、情報が一か所に留まらないという構造的なことを指してるようですが、それと同時に、考え方のようなものも大いに含んでいそうに思いました。

個人で活動してる人のSNSを作ろうと思ったのも、いろんなスキルを持った人の能力が、ひとつの場所だけでなく、いろんな場所で活かされたら素敵だなと思ったからです。その点で、この『分散型』にはとても共鳴する部分がありました。

(でも、力をひとつの場所に集中しないとできない大きなこともあり、分散も集中も同じくらい大事だと思っています。)

『黎明期』感というものがあるらしい

先の記事にも書かれてましたが、マストドンにはインターネット黎明期のような、そんな空気があるらしい。そこもとても興味を惹かれました。まだあまり人に知られてなく、ちょっと地下に潜った感じ。自分たちだけの秘密基地のような。

外から見ればマストドンも少し落ち着いたように見えると思いますが、その中では今もいろんな実験や企みが進行しています。マストドンに住み、マストドンで会話しながら、マストドンを実験しているいろんな人がいます。

今ならまだその黎明期感を味わえ、マストドンを実験するひとりになれます。面白そうなインスタンスに登録したり、あるいは自分でインスタンスを立てたり、みなさんもいかがでしょうか。

もちろん当インスタンスも参加者募集しております!趣味でも仕事でも、何か活動している個人の方(小さなチーム、副業もOK)が対象です。そしてそんな人たちを応援したい人も歓迎しています。よろしくお願いいたします。

gingadon.com